FC2ブログ

冬の気配 

今日未明でサマータイムが終了し、いよいよ冬時間が始まりました。
日本で「サマータイム」というと、6-9月くらいのだけの特別時間のような響きがありますが、実際は3月末から始まっているので、トータル7ヵ月間、年間の半分以上はサマータイムなのです。
これで日本との時差は、左の時計のように8時間になりました。朝7時半くらいでも真っ暗だったので、1時間ずれてくれて、今はちょうど良い感じです。

さて寒くなってくると、ショコラが一段と美味しく感じる季節の到来でもあります。
これは、お友達が働いているお店で販売されている手作りショコラ、塩キャラメルのショコラ・オ・レとプチカヌレ型のショコラ。甘いキャラメルと岩塩の絶妙な組み合わせ。
参った、本当に美味しい!一度に50個も大人買いされるマダムもいるほどの大人気商品で、それも納得、いえ羨ましい。
ショコラ1

こちらも同じお店で売られているクレモンティヌ・コンフィット。オレンジとみかんの交配種であるクレモンティヌの砂糖漬けを、さらにショコラでくるんだ逸品。
口に入れると、じゅわーっとジューシーなフルーツとショコラが混ざり合って芸術的なお味。ショコラは生ものなんだと思わされます。
なんでこういう物を思いつくんだろう、フランス人って。
ショコラ2

9月中旬頃からマルシェでちょこちょこ買っているムール貝も、寒さとともにさらに美味しくなってきました。身が甘く、ぷりっとしています。
エシャロットとにんにくのスライスを炒めた中に入れて、白ワイン蒸しにしていただきます。
フランス人はだいたい一人1kg位食べるらしいですが、私は300gが適量かな。だって美味しいけれど、こればっかりではさすがに飽きます!
ムール貝

昨日はこの秋初の鴨を焼いてみました。真冬ほどの美味しさにはまだまだだけど、まちがいなく冬が少しずつ訪れてきている気がします。
スポンサーサイト



トリュフォー漬けになった3週間 

一人の監督の映画をこんなに立て続けに観ることは、もうこの先ないと思います。

カルティエ・ラタンにある映画館でつい先日までやっていた、ヌーヴェルヴァーグの巨匠「フランソワ・トリュフォー」特集。
8月中旬から通い始め、結局約3週間の間、ほぼ毎日通ったのですが、今回観た作品を記録としてここに書き留めておこうと思います。

レオー3
LES MISTONS (1958) 「あこがれ」
LES 400 COUPS (1959) 「大人は判ってくれない」
TIREZ SUR LE PIANISTE (1960) 「ピアニストを撃て」
JULES ET JIM (1962) 「突然炎のごとく」
L'AMOUR A 20ANS -ANTOINE ET COLETTE- (1962) 「二十歳の恋 -アントワーヌとコレット-」
LA PEAU DOUCE (1964) 「柔らかい肌」
LA MARIEE ETAIT EN NOIR (1968) 「黒衣の花嫁」
BAISER VOLES (1968) 「夜霧の恋人たち」
L'ENFANT SAUVAGE (1969) 「野生の少年」
LA SIRENE DU MISSISSIPPI (1969) 「暗くなるまでこの恋を」
DOMICILE CONJUGAL (1970) 「家庭」
LES DEUX ANGLAISES ET LE CONTINENT (1971) 「恋のエチュード」
LA NUIT AMERICAINE (1973) 「映画に愛をこめて アメリカの夜」
L'ARGENT DE POCHE (1975) 「トリュフォーの思春期」
L'HOMME QUI AIMAIT LES FEMMES (1977) 「恋愛日記」
LA CHAMBRE VERTE (1978) 「緑色の部屋」
L'AMOUR EN FUITE (1978) 「逃げ去る恋」
LE DERNIER METRO (1980) 「終電車」
VIVEMENT DIMANCHE (1984) 「日曜日が待ち遠しい!」

「ヒマだね~」という声が聞こえてきそうですが、まあちょっとハマったわけです。
続けて観ていると気付くこともあり、トリュフォーはファンに対して、ちょっとした仕掛けをしてくれていることもわかりました。
例えば、「黒衣の花嫁」で主人公の女性がレコードをかけるシーンが一瞬あるのですが、そのレコードのレーベルが、この映画の6年前に公開された「二十歳の恋 -アントワーヌとコレット-」のアントワーヌが勤めていたフィリップス社だったり、別のトリュフォー映画のポスターが壁に貼ってあったり、また別の作品では、ほとんど目立たない通行人がトリュフォー本人だったり、唯一出演していた日本人女性が書いた小さなメモが、当時トリュフォーと仲の良かったゴダール監督のデビュー作の邦題「勝手にしやがれ」だったり。
ストーリーとは全く関係ない、小道具レベルにたくさん仕掛けられていて、それがわかると思わずニヤリとしてしまいます。

上のリストに一応邦題も書いておきましたが、原題とかけ離れた邦題も結構あります。
BAISER VOLESは、そのまま訳すと「奪われたキス」になるのに、どうしてまた「夜霧の恋人たち」?
もしや、と思い調べたらやはり当たり。石原裕次郎の歌「夜霧よ今夜もありがとう」が、この映画公開の一年前にヒットしてました(爆)
確かに映画タイトルひとつで興行成績が左右されるのはわかるけど、ちょっと便乗しちゃいましたね。

あと4本ほど観てない映画がありましたが、タイミングを逃したうちに、トリュフォー特集も終了してしまいました。でもこれだけ観たので満足しています。ちなみに今は、ウディ・アレン特集をやっています。

そして今日、向かった先は。。。
トリュフォー墓
モンマルトル墓地に眠る、トリュフォーのお墓です。
こんなにもたくさんの、あなたの映画を観て楽しむ機会を与えてくれて、本当にありがとう。心から感謝しています。

「滞在許可証」更新ばなし 

先週から新学期が始まり、先月までゆる~く通っていた学校とは打って変わり、久々に緊張感とスピード感のあるあの感覚がよみがえってきたところです。

さて、パリに滞在するには何らかのビザが必要で、私は学生ビザで滞在しています。
このビザが半年毎の更新なので、その度にかなり面倒くさい思いを体験させてもらってます。このテーマについては、ほんとに数々のエピソードに事欠かないほど、皆さんも苦労していることのひとつだと思います。おかげで、これでフランス人の特性や仕事の仕方などを勉強できたりもします。

幸い今までは、書類の準備の煩わしさ程度で済んでいて、毎回わりと短時間ですんなり通っていたのですが、今回はそうはいかず。。。

期限が9月末で切れるので、8月下旬に予約を取って(2ヶ月前から申請可能)、指定の警視庁管轄窓口に行ってきました。ここ数年はネット予約制度が導入されたため、そんなに待たずに済むようになりましたが、それでも予約時間から1~3時間は待たされるのが通例。4~5年前までは先着順だったので、真冬でも早朝5時位から並び、5時間ほど外で待たされていたという、外国人をとても人間扱いしていないようなこのシステムから、だいぶ改善はされたようですが、まあこの程度です。

あえて8月に予約を取ったのは、夏休み中で学生も少なく、かなり空いているという情報だったのですが、行ってみると本当、極端に人がいません。最初の受付で書類を受取って記入して待つのですが、記入し始める前にもう呼び出されました。
いつもならこの段階で1時間半待ちといったところでしょう。早すぎて慌てたけど、これはうれしい。

順番に指定書類のオリジナルとそのコピーを提出しながら、並行して別書類に必要事項を記入。私は既婚者なので、そのように記入し、夫の名前や生年月日もいつものように記入。すると、
「あなたのパスポートには結婚してるとは書いてないから、あなたは独身者です!」
と言いながら、既婚者のところを消し、独身者にデカデカとチェックされました。
出た!担当によって言うことがガラリと変わるフランス人。
「いや、日本のパスポートには未既婚は元々記入されてませんから。」
と反論するも、パスポートに書いてないから独身の一点張り。
いやあ、面白いわ。私個人の状況を勝手に変えてしまうのね~。まあビザを出してくれるならどちらでもいいですが。

一旦書類一式を預け、2回目の呼び出しまで5分。普段は1時間くらい待つところです。
8月の更新は早くて快適だわと思っていたら、
「10月からの学校の仮登録証では受け付けられません。」と来ました。
実際、本登録証は9月に入ってから授業登録をしないと発行されないのですが、滞在許可証更新時に必要な書類をネットで調べたら、仮登録証でもOKだと書かれていたので、それを何度も言ったのですが、とにかくダメですの一点張り。もう一度予約を取り直して、9月に来なさいと。
はあ~、せっかく空いていたのに残念。滞在時間計10分。

帰宅後すぐにネットで次回9月30日の予約をしました。
9月中旬になりソルボンヌの指定日に授業登録に行ったところ、例の本登録証は授業が始まる前日の10月8日以前には発行できないということがわかり、滞在許可更新日には間に合わないことが発覚。
さてここで、9月30日の予約を延期するか、でもこの時点で予約を取り直すとおそらく次回は11月以降になり、授業を休んで行かなくてはいけないとか諸々問題も発生するので、9月30日はそのまま活かすことにしました。

パリに来て1年半以上も経ち、こちらも知恵が付くというか、担当窓口の人が変わればまた違うことを言い出すのが目に見えていたし、8月の時と同じ担当者になる確率は極めて低いと思い、ある種の賭けですが、前回NGだった時とほぼ同じ書類を持って再び行くことにしました。

今度はさすがに混んでました。8月に待ち時間ゼロだった1回目の呼び出しまで1時間半。
予想通り前回とは違う担当者。この方は仮登録証を見てちょっと眉をしかめたものの、ここは問題なく通過。私は既婚者のままで。ところが、最新月の物で良いと書かれていた電気代の請求書と銀行残高証明書でひっかかりました。この担当者は、それぞれ過去6ヵ月分必要だと言い張ります。
今回私は、必要書類が書かれたサイトのページをプリントアウトして持参していたので、
「ほら、ここにこう書いてありますよ。」と見せたのに、自分の意見を否定されると逆上することが多い典型的なフランス人で、だんだん声を荒げて、去年の流行り言葉ではありませんが、「そんなの関係ねぇ~」とおっしゃって、見ることも拒否されました。
こうなってしまうと、反論しても態度を硬直されるだけなので、まあまあ、そうですかと引いてみます。
ほんとにこれしか持ってきてないの?と念を押され、はいと言うしかなかったのですが、一旦また2回目の呼び出しまでここで待つことになります。

そして1時間後、再び呼び出され、無事レセピセ(申請書類受領証:仮の滞在許可証の効力あり)が発行されていました。その担当者は、「今回は発行したけど、次回申請の時はちゃんと6ヵ月分持って来なさいね。」と一言加えて。
ダメと言ってるのに通るのなら、この書類で良かったんではナイデスカ?

さらに半年前の申請時は、新しい滞在許可証が自宅に送られてくる書留封筒をこちらで用意して提出することになっていたのに、今回からまた変更になり、指定の場所に後日取りに行くことになってました。そんな情報はどこにも書かれていなかったので、高い書留封筒を買って用意してきたのに無駄になりました。
書留で送っても未着・紛失が続出し、郵便物探しの仕事が増えたのが原因だと思われます。先進国フランスの郵便事情の実態です。

同じ学校に通う学生でも、この段階で許可がおりなかった人もいます。この申請の必要書類なんて、個々の判断をほとんど必要としないものなのに、担当が変わればここまで変わる。お国のルールは、個人のルール(+気分?)で決まってくる。この滞在許可申請は、ほんと色々勉強になります。

さて半年後の担当者の時は、どこで引っかかるでしょうか。学校の成績かな?

Nuit Blanche 2008 今年もアートで夜遊び 

去年のNuit Blancheから早一年、今年もまた朝までアートを楽しめる白夜の一夜がやってきました。
美術館が深夜まで無料開放される5月のイベントLa Nuit des muséesと同様、多くの美術館やモニュメントが夜通しオープンしていたり、招待アーティストたちのインスタレーションが楽しめるのも大きな魅力です。もちろん交通機関も朝まで対応しています。

19h00 ケ・ブランリー美術館で友達と待ち合わせ。とてもお気に入りの美術館です。
今ちょうどL'esprit MINGEI au Japon(民芸展)が開かれていて、見たかった企画展なのでラッキーです。柳宗悦から始まり、イサム・ノグチ、柳宗理をはじめとしたデザイナーたちの作品が展示されています。
ここの中庭、夜見た方がグッと幻想的でここの美術館らしいと思います。ルーブルのように、週に一日だけでも夜の入場をレギュラー化した方がいいのに。
夜ケブランリー

それにエッフェル塔に最も近い美術館なので、館内の所々でエッフェル塔のイルミネーションが見え、夜ならではの演出で素敵です。ちなみに、8月末までの期間限定だったはずの青いライティングは、好評のためか、延長されているようです。
青エッフェル

21h30 マレのユダヤ博物館に移動。
Christian Boltanski(アーティスト)、Franck Krawczyk(作曲家)、Jean Kalman(照明家)とのコラボレーションによるインスタレーションを見てきました。
かなり厳重な手荷物チェックを受け、建物の中庭に一歩足を踏み入れたところから、その世界は始まりました。ここの空間だけ、ひんやりとした雪が降っていて、まるで突然モスクワの赤の広場(行ったことはないですが)に立っている感じがしました。
とても幻想的で静かな音楽に包まれた中、ある窓を見ると、バレエの練習をしている少女のシルエット、それが終わると別の窓ではバイオリンを弾く男性、次にはピアノを弾く男性。それぞれ映像ではなく、実際に人が動いているシルエットです。音、照明、1コマ終わったことを告げるさりげなく細やかな演出。
それを雪が舞う中で、ただ静かに佇んで楽しむ私たち観客。
この写真では、この世界はなかなか伝わらないかと思いますが、かなり感動的で気持ちの良い世界観でした。
体感型空間アートというのが近い気がしますが、こういうインスタレーションが日本で成立するのか?と友達と話したのですが、実際にやっても見に来るのは一部のアート職の方やアート学生だけになってしまうのではないかと。こんなに遅い時間だし。
ここでは21h~24hまでずっと行われていますが、入場するのも30分待ちの列を経て、来場者は若者からお年寄りまで、それもごくごく一般の人たちです。
ユダヤ美術館

23h00~25h30 さて、すっかりお腹が空いた私たちは、マレにあるスペインタパスのお店で飲んで食べてよくしゃべって。この時間でもお店は超満員です。

26h00 メトロで帰宅。最寄り駅のモンパルナスで降りると。。。
おおお!!まだやっていたら、是非見たかった光と音のインスタレーション。
モンパタワー1


これはなんと、日本人アーティストRyoji Ikeda氏の作品です。
モンパルナスタワー横の広場に、下からある焦点をめがけてまっすぐ上に伸びるいくつもの光線が。高さはタワーの倍はありそうです。
モンパタワー3


近づいてみると、やはりここも幻想的な音に包まれて、その下に佇んで楽しんでいる人がたくさんいました。私もしばらくの間、この空間の中に入ってみました。
さっきの静かな世界とはまた違って、未来に進んでいくような躍動的な世界。
モンパタワー2

真横から見ると、ちょうどモンパルナスタワーを包んでいるかのように見えます。
モンパタワー4


27h00 部屋の中でも、このインスタレーションの幻想的な音が聞こえてきます。ちょうど良い子守唄となってすぐに眠りにつきました。