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フランスバスクとスペインバスク 

夏休みで日本から来ていた夫と一緒に、バスク地方Pays basqueに行ってきました。
バスク地方は、フランス南西部からピレネー山脈をまたいだスペイン東北部あたりのエリアで、バスク語という言葉が存在している、フランスでもスペインでもない独自の文化がある地域です。
今回フランスバスクは、バイヨンヌ、ビアリッツ、サン・ジャン・ド・リュズ、スペインバスクは、オンダビリア、サン・セバスチャンを訪れました。
写真の数が膨大なので、ここではバスクらしいなあと思ったところと、ちょっと印象的だったことを書いてみます。

今回初めて乗ったiDTGV。これは窓口を通さず、ネット限定販売の切符で、切符の出力も自分で行う必要があるためか、料金も圧倒的に安いのです。私はプリンターを持っていないのですが、iDTGV発着駅に行けば専用カウンターがあり、無料で出力をしてもらえます。
とてもいいサービスだと思ったのは、車両が下の写真のように、iDzen(日本語の禅という意味で使われています。)とiDzapに分かれていて、目的地まで静かな環境で行きたい人はiDzenを、小さな子供連れの人など、騒いでも周りを気にしなくてよいiDzapが選べるようになっています。iDzapでは、携帯電話も遠慮なくどうぞといった感じです。
車両に乗る際に、車掌さんが手にしているバーコードカウンターに出力した切符を通して乗車した後は、他の長距離列車にあるようなコントロールも来ないので、iDzenを選んだ私は約5時間半、静かな状態で本を読んだり昼寝をしたりと、とても快適な旅でした。
iD ZEN  iD ZAP

フランスバスクの中心的な街バイヨンヌ。建物がすっかりバスクです。
そしてバイヨンヌといえば生ハム。マルシェで買って食べたのですが、今までスペインのハモンイベリコが最高だと思っていたら、目からウロコの美味しさに驚きました。ただ存在が地味なだけだったのかと。
バイヨンヌ建物

バイヨンヌから電車でわずか10分しか離れていないビアリッツは、全く雰囲気が違い高級ビーチリゾート。カジノやブティックが立ち並び、モナコそっくりです。
ビアリッツ街

これはランチを食べたビストロで、ワインをビニールバックで冷やしてくれて、こういったところもすっかりリゾート気分に浸れて気持ちがいい。ワインクーラーより場所を取らないし、妙に気に入りました。
ワインの冷やし方


こちらはスペインのオンダビリア。対岸がフランスという国境近くのリゾート地です。
オンダビリアの家

お散歩途中で雑誌を読んでいるママ。ベビーカーに差した日よけの傘がかわいい。
ベベのためのパラソル

同じバスクの建物でも、バイヨンヌとはちょっと違うスペインバスク。
オンダビリアの家2
オンダビリアの家3

サン・セバスチャンのホテル前で。22時半。日没数分前。
夕日

バスクという国に来たような、今まで見たことのない独自の文化があるバスク地方。電車で行ける陸続きの地方なのに、異国情緒もたっぷり味わえます。感動の食べ物篇は次回に。
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ゴッホ最期の地 Auvers-sur-Oise 

夏休みに入ってから、ちょこちょこと出かけてみましたが、ブログが書きかけのまま夏が終わりそうなので、ここ数回は訪ねた場所についてアップしていきたいと思います。

ゴッホが37年の短い生涯の最後の2ヶ月間を過ごした村、オーヴェール・シュロワーズに行ってきました。ここはパリの西北30km、サン・ラザール駅から1時間ほどの郊外で、オワズ川岸の小さな村です。
ゴッホが住む以前には、ピサロやセザンヌが住んでいた村です。
半日歩いて村を一周し、ゴッホが息を引き取った狭い屋根裏部屋や、ガシェ医師の家なども見てきましたが、一番見たかったのは、このオルセー美術館にある「オーヴェールの教会」を描いた実在の教会でした。
教会の絵


ゴッホが立っていたであろう同じ位置に立ってみました。この教会をゴッホが描くと、ああなるのか。。。描かれた120年近く前と同じ状態で教会が残っていることも、今その場所に立っていることも、とても感慨深いものがありました。
ゴッホ教会


村全体がとても美しい風景で、絵心のない私でさえ、あちこちとスケッチをしてみたくなる場所がたくさんあります。
ゴッホ風景

ゴッホ風景2

通りの名称プレートが、アーティスティックでかわいらしい。
通り名1 通り名2
通り名3

そして最後はお墓参り。目の前に麦畑が一面に広がる、とても気持ちの良い墓地に、ゴッホと弟のテオが並んで眠っていました。
ゴッホお墓

ちょっと親切になったメトロ 

最近パリのメトロは、こんなふうにホームに着く前に、降りたい駅名がきちんとあらかじめ表示され、どの駅で何番メトロに連絡しているかもわかるようになりました。
旅行で来ていた3年ほど前はこういった表示がなく、終点駅名の表示でホームが分かれていたため、降りたい駅がある方向の終点駅名をいちいち憶えていなければいけないという不便な状況でした。
それが去年くらいからこういう表示を出す駅が少しずつ増え、今ではほとんどの駅に設置されています。よく見ると、始発と終電の時間表示まで出ています。
エライエライ。少しはサービスやホスピタリティという意味がわかってきたかな?
日本では当たり前のことなんですけどね~。
メトロ方向

ところで8月から、新学期の始まるまでの2ヶ月間だけ、小さな語学学校に通い始めたのですが、この学校はメトロ6番線のNationaleとChevaleretのちょうど間くらいにあります。ところが下記の3駅が7月末から9月5日まで工事のために封鎖されていて、まさに学校の最寄り駅が大当たり。
メトロ工事駅

行き方を色々検討した結果、お天気の良い日はPlace d'Italieから歩き、雨の日は路線バスに乗り換えて行こうと思っていました。まずはこのPlace d'Italieで降りると、ホームにはユニフォームを着た駅員さんが4~5名待機していて、まだ乗ったままの人には、ここで終点になるので降りるように言い、その先まで行きたい人が困って質問すると、臨時バスが出ていることを丁寧に説明。乗り換えたい人への説明用に、ちゃんと片手にはメトロマップも持って。

駅構内からバス乗り場まではどうなっているかというと、こんな感じです。
メトロ誘導1 メトロ誘導2

メトロ誘導3 メトロ誘導4

メトロ誘導5 メトロ誘導6

そしてバス乗り場に到着。駅を出てから臨時バス乗り場までたった1分ほどの距離に、こんなに表示がたくさん出ていてわかりやすい!メトロ6番線なので、普段は存在していない「M6バス」という名称とメトロと同じ緑色で統一しているところも、ちゃんと考えているなあ。
メトロバス到着
このバスは、メトロで封鎖された3駅に停まるシャトルバスで、5分おきに出ていて、しかも無料。メトロ側の都合なので当たり前といえば当たり前ですが。こんなにきちんと対応してくれていると、1か月間の工事もさほど支障なしといったところです。
これまで、対応の悪さ極まりなしだったパリの交通機関がこんなふうになってくると、どうしちゃったんだろうと思う反面、こんなささいなことで喜ぶ自分がいたりして。ダメ男くんが、がんばってできるようになった姿を、目を細めて見ている気分です。

3 jours 3 euros 

img_29974.jpgユーロ高と物価高のパリにおいて、日本より安いもののひとつが映画です。
さらに今日から3日間は、パリ市が主催する、新旧どの映画をどこで観ても3ユーロというイベントが始まりました。

新作が3ユーロというのもうれしいのですが、この時期に合わせて往年の名作や監督特集を組む映画館もあり、今までDVDでしか見るチャンスのなかった古い映画が、映画館で観れるというのも魅力です。

映画スケジュールは、いつもはネットで調べて行っていますが、今回は久しぶりにpariscopeを買って、どの映画を観ようかチェック。
ルキノ・ヴィスコンティ監督の「Mort à Venise」(ベニスに死す)と、この映画終了15分後にすぐ近くの映画館で始まるフランソワ・トリュフォー監督の「Baisers volés」(夜霧の恋人たち)をハシゴすることにしました。

まずは71年のMort à Venise、これは一度観てみたかった作品。15分前に行ったら長蛇の列ができていてびっくり。映画開始時間を5分過ぎてからようやくチケット販売開始。時間通りに始まらないのは慣れているけど、この後の映画に遅れそうでひやひや。
美少年と中年作曲家、美しい映像と音楽にどろどろした話。独特の美へのこだわり。これは大きなスクリーンで観て良かった映画でした。

終わって急いで2軒先の映画館へ。トリュフォー監督の秘蔵っ子、私も大好きなJean-Pierre Léaudが主演のBaisers volésと、Antoine et Coletteの2本立て(1本が短いので)。いわゆるドワネルシリーズです。
案の定、入った時には既に始まって10分後。幸いAntoine et Coletteからやっていて、この映画は何度も見ているのでストーリー的には問題なし。暗いので目が慣れるまでしばらく立ち見をし、その後座席を見てびっくり。ぎっしり超満員です。最前列まで行ったら、ようやく1席だけ空いていて座れました。
これは62年と68年の作品ですが、トリュフォーの人気の根強さを実感です。さすがに年齢層はかなり高いのですが、笑うべきところはみんな声を出してしっかり笑うし、懐かしい音楽がかかると、口ずさんでいるのが聞こえてくるし、素直に楽しんでいるなあと思います。
私もドワネルシリーズを大きなスクリーンで見れて幸せでした。

パリ郊外の農園 

夏休みになったら行こうと決めていた、山下農園に行ってきました。
ここはサン・ラザール駅から電車で30分ほどの、シャぺ村という人口わずか1100人余の小さな村のはずれにあります。
山下さんご夫妻が日本の野菜を育てていらして、その味がめちゃくちゃ濃くて美味しいと評判のところです。もちろん化学肥料を一切使わずに、手間暇かけて栽培しているそうです。

ここで採れた野菜づくしのお料理が食べられるレストランもやっていますが、せっかくなので農園ペンションに一泊させてもらい、夕食と朝食をいただいてきました。

パリから30分ほど離れただけなのに、のどかな田舎の風景は、旅行をしている気分になります。
山下農園

大きなキャベツのライン。煮ても焼いても茹でても、とにかく硬いフランスのキャベツと違って、肉厚なのにジューシーで柔らかくて甘いです。
畑キャベツ

左がとうもろこし、右がキュウリ。キュウリの味の濃いこと。
畑キュウリ

そして私が一番気に入ったのが、このカブ。正直、今までこんなに美味しいカブは食べたことがありません。大きめに切って、そのままガブリと食べましたが、その感触と甘みは、野菜というより果物の柿そのものです。
畑カブ

あ、鶏も飼ってらっしゃるんですね、と言って近づいて良く見ると、足がシルバーブルー。も、もしかして。そう、全てブレス鶏でした。もちろん生きているブレス鶏を見たのは初めてです。ふだん、京野菜などを食べているそうですよ。
夕食にいただいた、このブレス鶏のモモや砂肝やレバーも絶品でした。感謝を込めて、私のキャベツの外側の葉っぱを分けてあげました。
ブレス鶏

皆さんよく見慣れた朝定食。私にとっては、かなり久しぶりのヴィジュアル。それも。。。
自家製納豆。ちゃんとお豆を食べている気がするとても美味しい納豆です。
お味噌もカナダ産大豆とブルターニュの塩を使って作った自家製だそうです。ほんわか優しいお味。
そしてこの玉子は、ブレス鶏の生玉子。玉子かけご飯、秀逸でした。
朝定食

帰りがけに、食べたいお野菜を畑から採らせてもらい、分けていただきました。
ここの野菜たちは、実はパリ市内の3つ星レストラン数件に納品されているとのこと。しかも、山下さんご夫妻だけで作る収穫量には限度があり、あまり多くのレストランには納品できないので、数々の名だたるレストランが、取引待ち状態だそうです。

近頃は、多くのレストランで日本の素材が取り入れられているけれど、シェフの素材へのこだわりは、こういう野菜にも及んでいるのかと、また驚かされたのでした。