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フランス人に愛される北斎 

ギメ美術館で開催されている「北斎展」を見てきました。
2か月半にわたっての特別展なのですが、かなりの人気です。
6月上旬に初めて行った時は閉館1時間半前でタイムアウトで入れず、2度目は1時間待ちでようやく入場。この時も場内はかなり混んでいたので、次回はもう少しゆっくり見ようと先週行った3度目、炎天下で長蛇の列を目の当たりにして即断念、そして4度目の昨日、今回は覚悟して1時間並んで入りました。
北斎入口

北斎の100点を超える作品、多色刷り版画や肉筆画のほかにも、素描や表情の描き方の練習帳など、数々の展示品に、見に来ている人たちは真剣そのもの。
学生ではなさそうな何人もの大人たちが、スケッチブック片手に描き写している光景は、ほかの美術館では見られないことでした。
北斎展中

教科書に出てきた「富嶽三十六景」の本物を見たのも初めてでした。それもこんなに一度にたくさん。シリーズだったということも初めて実感。色々な角度からの富士山は、それはそれは美しかった。
こちらはとても珍しい屏風絵で圧巻。こっそり撮らせてもらいました。ごめんなさい。
北斎屏風

特に印象派の画家たちがこぞって影響を受けたという浮世絵を、あらためて興味を持って見るようになり、そのスケッチの美しさや細かさ、色表現の美しさ、版ズレしてない刷りの技術などに初めて気付かされ、そういう意味でも何度通っても飽きません。
絵師であった北斎の作品として世に伝わっていますが、名前は出てこない彫り師や刷り師との技の結集であるということも、実物を見て感じるようになりました。
それと、漫画の原型はここにあるんだということも。

フランスで教えられた「日本」のひとつです。

Musée Guimet
北斎展-8月4日まで
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夏の風物詩 -ツール・ド・フランス- 

今日は、3週間にわたってレースが繰り広げられていたツール・ド・フランス(こちらでは、ル・トゥールと呼ばれています)のゴールを見に行ってきました。
シャンゼリゼに夕方到着というザックリした情報しかなく、でもあまり間際に行くと、周辺の道路は封鎖されて入れなくなるし、沿道では人の頭しか見えなさそうなので、なんとなく2時半頃に現地へ。最前列は無理だったけど、2列目の立ち位置を確保。

こんなつなげ方あり?見るからに自転車ファンの親子。
TDF親子

エキップの到着前は、スポンサーの派手なデコトラやデコカー?の大行進。これは、私の口座がある銀行です。
TDFリヨネ

こちらは新聞社。こんな行進が1時間ほど続きます。
TDFデコ車

立ちっぱなしで待つこと、2時間半。来たー!道路の向こう側を走っていますが、凱旋門でUターンして、3分後にはこちら側を通ります。
TDFエキップ1

目の前で見ると、すごい迫力です。この選手達の長い列がたった5秒ほどで私の視界からいなくなるスピードです。私もこの道を普通の自転車で走ったことありますが、平らなアスファルトではなく、石造りのような、かなりゴツゴツした道路で、走っていてガクガクするし、かなり膝にくる感じです。それをこんなスピードで駆け抜けるとは!
TDFエキップ2

このシャンゼリゼをゴールまでに8周します。最後までここにいると、きっとメトロにも乗れなくなるだろうと思い、4周ほど見終わったところで帰宅しました。この頃には、沿道には人で溢れかえっています。遠くに見える、かなりの大きさのビジョンモニターで、選手たちの位置や表情がわかります。
TDF群衆

すんなりメトロに乗れて15分後、家のTVでゴールを見ました。
スペインのカルロス・サストレが、マイヨ・ジョーヌを守りきって個人総合優勝。最近サッカー界でもテニス界でも、世界大会でチャンピオンになるのはスペインの選手ばかり。この勢い、止まらないですね。

乾燥と、まな板の関係 

肌寒かった先週に比べ、だいぶ暑くなってきました。でもまだ30℃まではいきません。
とても乾燥しているので、木陰に入ると涼しいほどです。
で、どのくらい乾燥しているかと言うと、

まな板が勝手に割れました。

はははは。笑えますよね。
使い始めて1年半。木製のまな板は、初めは木目に沿って2本の小さな亀裂から始まり、その亀裂がだんだん大きくなり、切った野菜がその隙間に落ちるほどになり、そしてとうとうピキッといってしまいました。

そろそろヤバいと思っていたので、先日BHVに新しいまな板を探しに行き、買ってきたのがコレです。
まな板

包丁の刃の入り方が木製の方が好きなので、今まで同様木製のものにしようと思ったのですが、妙に赤いまな板に惹かれ、樹脂製のこれにしました。写真だと白っぽく見えますが、実際はかなり濃い真赤です。
我が家は何かと赤が多い部屋なので、合っているような気がして。(母親に見せたら卒倒するだろうなあ)
部屋は、こんな感じです。
ソファ いす

そのくらい乾燥しているので、お肌のお手入れも大事です。
ひび割れたのが、まな板でよかった。

たまには人気のビストロも。 

最近パリのビストロは、特徴のはっきりしたお店が増えてきているような気がします。
名店で腕をふるっていたシェフが独立して、よりカジュアルにリーズナブルに(星付きに比べれば)楽しめるビストロが賑わっています。

少し前に行ってきた人気のビストロ2店です。
ひとつは、オテル・ドゥ・クリヨンのレストラン「レ・ザンバサドゥール」出身のシェフ、クリスチャン・コンスタンのお店「レ・ココット」(1年前オープン)。彼は、7区のサン・ドミニク通りに1ツ星を含め4店のレストランを経営するシェフ兼実業家。
同じように近所に3店舗持っていて、いつも自転車でチェックに走り廻っていた銀座の落合務シェフを思い出します。
ここはお鍋のメーカーSTAUB社とのコラボ店で、ほとんどの料理が、ストウブのお鍋に入って出てくるのが特徴のお店。日本では、ル・クルーゼの方が知名度高い気がしますが、ストウブはもう少しシャープなデザインでモノトーンの色が多く、男性やプロの料理人が使っているイメージがあります。フランスではとても人気のお鍋です。

カジュアルでスタイリッシュな店内。
ココット店内 ココット店内2

一人前サイズのお鍋で出てくる白いんげん・パプリカのポタージュスープと
焼き野菜のココット。
ココットスープ白 ココットメイン

スピーディーに出てくるし、どれも普通に美味しいと思います。ただ何度も通いたくなるほどの惹かれ方はしなかったというのが私の印象です。
店内はSTAUB社とのタイアップ色が強く、店内でお鍋も販売しています。出てくるお料理が、ココットを使って作られていないものも多く(特に前菜やデザート)、お皿代わりに使っている気がします。
どうせなら、全部ストウブのお鍋で作った専門店にすればいいのに。。。なんて勝手なことを思ってしまいますが。

Les Cocottes de Christian Constant
135, rue Saint Dominique 75007
TEL: 01 45 50 10 31

もう1軒は、↑の近所にある「シェ・ラミ・ジャン」。シェフ、ステファン・イエゴのお店。今パリで最も予約の取れないビストロといわれています。と言っても3~4日前位に電話をすれば取れます。

ラミジャン外ここは、バスク料理のビストロ。外観も内装も、暖かみのある伝統的なビストロですが。。。








お料理はいたってモダン、かつ深い味わい。活気のあるオープンキッチンから運ばれてくるお料理が横を通過すると、「あ、あれはなんだろう、あれも美味しそう、オーダー、あっちにすれば良かったかなあ」と言った会話がとまらない。
出てきたお料理はというと、徳利のような陶器に入った冷たいスープをこんなお皿に自分でそそいだりと、プレゼンテーションもワクワクします。お肉料理も、火の通り方、野菜とのバランス、味付け、抜群です。厨房では、日本人シェフも2人働いています。
ラミスープ ラミメイン2

ラミ鍋 ラミメイン

ラミデセール1 ラミデセール2

内容がとても良いのに、お料理もワインもとてもリーズナブル。次はいつ来れるかなと、帰り際に次回のメニューを考えてしまうような、そんな素敵なビストロでした。

Chez l'ami Jean
27, rue Malar 75007
TEL: 01 47 05 86 89

今年の革命記念日  

昨日は革命記念日(le 14 juillet)の祝日でした。
去年のブログを久々に見てみると、オペラ・バスティーユで立ちピクニックをしながら並んでオペラを見たり、エッフェル塔からやや離れたアンヴァリッドから花火を眺めたりしたのですが、あれからもう1年経ったとは。

そして今年は「エッフェル塔真下から伸びるシャン・ドゥ・マルス公園で、コンサートと花火を見る」です。エッフェル塔続きですみません。

朝10時過ぎからのパレードや、軍用機によるトリコロール(三色旗)噴射などをTVで眺め、お弁当作りです。
キンキンに冷やしたビールを保冷剤を入れたミニクーラーバッグに詰め(このあたりが1年で進歩したところ)ワイン1本と帽子を持って、シャン・ドゥ・マルス公園にひと足先に到着していた友人と15hに合流。
20h30からのコンサートと22h45からの花火の場所取り目的のピクニックです。
16hあたりから入場チェックが始まり、瓶モノ(ワインなど)は持ち込み禁止になって没収されるので、15h位に入場していることは、とても大事なことなのです。

コンサートが終わるまではこっちを向いて座り、
14jステージ


花火が始まったら、180度向きを変えてこれを見ます。
それまでコンサートのリハを聞きながら女子5人、各自ワイン1本、ビール数本、よく食べよく飲みます。17h過ぎにやってきたAちゃん、入場チェックでワイン没収されなかった? 大丈夫。彼女は、ワインをちゃんとペットボトルに詰め替えて持ってきていたのでした。さすが!
14jエッフェル


コンサートは、去年のミシェル・ポルナレフほどの大物は出ませんでしたが、クリストフ・マエがトリで3曲歌ったり、他にも5人くらい、それぞれヒット曲を持っている人たちの曲が続き、それなりに楽しめました。
そしてようやく日が沈んだ22h45から、モーツァルトの「魔笛」と共に花火が始まりました。
今までコンサートの音を聴いてきた左右計10台ほどの大スピーカーから流れるのは、花火に合わせたクラシック音楽。
この場所でコンサートをやる必然性があったんだと思いました。

今年の花火のテーマ、まずは市政400周年を迎えたケベック市(公用語がフランス語のカナダの都市)への敬意と、大テーマとしてはオペラ(プッチーニ、ビゼ、ベリーニなど)。
そしてNYで生まれパリで亡くなったマリア・カラスと、昨秋亡くなったパヴァロッティへの敬意で閉めるという流れ。
14j花火


これがle 14 juilletのパリの花火なんだ。いやあ、きれい。感動しました。
花火の技術自体は、大きさも高さも、日本にはかなわない気がします。
ただ、オペラに仕立てた全体の構成、演出、ストーリー性など、スピーカーから奏でられる音楽とともに聴きながら見るのは、とても芸術性を感じました。
そして極めつけは、オペラのクライマックスになると、エッフェル塔のキラキラタイム用のライティングを使う合わせ技。これはずるい。すご過ぎです。
14j花火キラキラ


私のヘタ写真ではあまり良く写っていないので、こちらの動画で音も併せてお楽しみください。このカメラマン、ラストの撮り方面白い!

去年は遠くから花火だけを見ていましたが、音楽があるとないとでは大違い。
長時間のピクニックをやって待った甲斐がありました。

青くなったエッフェル塔 

先週、夜のエッフェル塔を見に行ったら、青くなっていてビックリ!
しかも、まん中に12個の黄色い星が。
エッフェル青


普段のライトアップはこんな感じなのですが。
エッフェル黄色


そして24時ちょうどの、10分間のキラキラタイム。
ちなみに22時半頃まで日が暮れないパリでは、23時のキラキラタイム時は、まだ空が完全には暗くなっていません。
エッフェル青キラキラ


帰宅してから調べたところ、これはフランスが欧州連合(EU)の議長国になったのを記念し、EUの旗にちなんで青色にライトアップしているのだそうです。
あの黄色い12個の星は、EUマークだったんですね。
そういえば、路線バスもフランス国旗とEU連合旗の2本を掲げて走っています。
6月30日から2ヵ月間の限定です。

モネの家 -ジヴェルニー- 

学校が休みに入って早1ヶ月少々。この間に日本からの来訪が4組、そして私自身も旅行に出掛けたりしていて、すっかり更新がご無沙汰してしまいましたが、お陰さまで元気でやっています。

パリもすっかり夏らしくなりました。日向を歩くと暑く、日陰を歩くとひんやりするような、今のところ快適な夏です。

先日、ジヴェルニーにある、クロード・モネの家に行ってきました。
ここは、モネが43歳の頃から生涯を過ごした場所です。
四季折々の花が咲き乱れる広大な庭園は、モネ本人が自ら作り上げたものだそうで、自然に囲まれた本当に美しい所でした。

パリ サン・ラザール駅から電車で45分のセーヌ川沿いのこの町は、都会とは打って変り、空気がとてもおいしい。
緑の丘

彼が住んでいた当時のまま保存されているという家。
家メイン

1階の中央の窓あたりが青一色のキッチン、その左側が黄色のダイニング。
(残念ながら室内は撮影禁止でした。)
家ピンク

オランジェリーやオルセー美術館で見た、あの睡蓮が。
ああ、わかるわかる。同じ緑でも何十色の緑が見えるし、光と影もよくわかる。これで季節や時間帯が違えば、無数の色が見えてくるわけか、などとわかった風な気分になる。
ちょうど睡蓮の花が咲いていました。
睡蓮2

庭にもたくさんの花が咲いています。
ピンクの花

ゆり

こんな大木の下にいると、モネが得意としていた光と影がきれいに見えます。
大木


町の道端も、モネの庭の延長のよう。
道端

今回とても驚いたことのひとつは、モネの室内の壁一面がほとんど浮世絵で埋め尽くされていたこと。
歌川広重を中心に、231点もあるそうです。
ゴッホもロートレックも、自分の作品の中にそのまんまの浮世絵を書いているように、印象派の画家たちは、日本の浮世絵に触発されたと聞いたことがありますが、モネがこれほどのコレクターだったとは。
確かに睡蓮の周辺には、枝垂れ柳や藤棚があり、池には太鼓橋をイメージしたと思われる橋もあります。これって、広重の「亀戸天神」そのもの。
日本にいた時は全く興味のなかった浮世絵に、妙に興味が湧いてきたのでした。